I世界一の長寿企業大国、日本
日本は、世界でもっとも長寿企業の多い国です。創業百年を超える企業の数は他国を大きく引き離し、なかには千年以上にわたって続く企業さえあります。
なぜ、日本の家業だけが、これほど長く続いてきたのか。
答えは、意外に思われるかもしれません。
世界にほかに類を見ない、婿養子という制度があったからです。
II婿養子という、日本だけの知恵
日本の家は、跡取りとなる男子に恵まれなければ、外から優れた人物を婿として迎え、家の名と事業を託してきました。これは、血脈が途切れることを意味しません。娘に婿を迎えれば、生まれてくるお孫さんには、家の血が半分流れています。
婿養子とは、一度は婿という第三者に事業を託しながらも、娘と結ばれて生まれた子は、直系として家を継いでいくことができる仕組みです。この日本特有の知恵が、跡継ぎがいないという壁を、何百年にもわたって越えさせてきました。
IIIいまなお世界が注目する、承継の知恵
婿養子制度は、いまなお海外の研究者から注目を集めています。日本のファミリー企業を分析した研究では、婿養子が継いだ企業のほうが、実子が継いだ企業よりも業績が優れているという結果さえ報告されています。
いずれも、婿養子・娘婿による承継が知られる、日本を代表する企業です。
女性が後継者となることも珍しくなくなった今なお、お婿さんに次を託したい、婿養子を迎えたいと願うご家庭は、決して少なくありません。それは、古い考え方ではありません。世界が注目する、確かな承継の知恵です。

